窓の種類が多すぎて、よく分からない。
リビング・お風呂・子ども部屋…どこにどんな窓をつければいいんだろう?
そんな方に向けて、この記事では注文住宅でよく使われる窓の種類や場所別おすすめの窓についてまとめています。
窓は注文住宅で失敗しやすいポイントなので、ぜひこの記事を参考にしてみてください。
▼この記事を書いた人▼
注文住宅でよく使われる窓の種類
注文住宅で使われる窓は、全部で20種類以上あります。
とはいえ、全てを覚える必要はありません。よく使われる窓はせいぜい5種類ほど。
①引き違い窓
出典:YKKap
左右どちらにも開くことができる1番ポピュラーな窓。
リビング・お風呂・キッチンなど、どこにでも使われます。
②縦すべり出し窓
出典:YKKap
取っ手やハンドルをもって、外側に押し出すタイプの窓。スッキリとしたシャープな見た目が人気です。
場所を取らずに光を取り込むことができて、通気性も抜群なので使い勝手は◎。
③横長の窓
出典:YKKap
横長のスタイリッシュな窓は、リビングや寝室の高所でよく使われます。
開け方のタイプによって、
- 外側に押し出す「すべり出し窓」
- 内側に倒す「内倒し窓」
- 開かない「FIX窓」
など、好みの窓を選べます。
④FIX窓(はめ殺し窓)
出典:YKKap
FIX窓は固定された開かない窓です。光を取り入れたり、景色を楽しむために使われます。
吹き抜け上部や足元の地窓など、開け閉めしない場所ならコレで決まり!
⑤片上げ下げ窓
出典:YKKap
下側のガラスを上げ下げすることで、開け閉めできる縦長の窓。
スペースがあまりない壁にも取り付けることができ、窓の開け具合によって通風量もコントロールできます。
【場所別】おすすめの窓の種類
で…どんな場所にどんな窓をつければいいの?
そんな方に向けて、ここからは場所ごとのおすすめ窓を紹介していきます。
玄関
出典:YKKap
玄関はやっぱり明るいほうがいいですよね。
採光タイプのドアでも明るさを確保できますが、ドア以外にもう1つ窓をつけておくと安心です。
【case1】靴箱上に「横長の窓」
出典:アルファホーム/Nasa Home
靴箱上のスペースを活用した「横長の窓」。
開け閉めするなら「すべり出し窓」、採光だけなら「FIX窓」といった感じになります。
スタイリッシュな見た目で、なおかつ上から光が差し込むので明るいです。
【case2】緑を切り取る「FIX窓」
出典:住友林業/フリーダムアーキテクツ
シンボルツリーや坪庭と組み合わせたFIX窓。
植栽のプランニングと合わせて設計する必要がありますが、かなりオシャレで流行ってます。
【case3】足元に「FIX窓」
出典:クラシスホーム/住友林業
いわゆる「地窓」。下からの光なので、そこまで採光性はありませんが、注文住宅ならではのデザインですね。
リビング
リビングは最もいる時間の長い場所で、家族みんなが集まる場所です。
- 採光性
- 風通し
- 解放感
いずれも必要なので、基本は大きめの窓をつけます。
【case1】引き違い窓
定番は、解放感のある大きな「引き違い窓(掃き出し窓)」。
光・風通し・解放感どれも抜群で、ウッドデッキやテラスにも出やすいです。
天井と同じ高さの窓にすれば、より室内が広く見えます!!
【case2】すべり出し窓(スリット窓)
出典:三協アルミ
隣家や道路からの視線が気になる箇所には、「すべり出し窓」で対応できます。
明るさは掃き出し窓に劣りますが、プライバシーを守りながら、リビングに必要な明るさや通気性を確保できます。
【case3】吹き抜けFIX窓
出典:住友林業/道北振興
吹き抜けリビングなら、高所にFIX窓を。明るく解放的な空間が簡単に出来上がります。
これも失敗しにくい定番ですね。
キッチン
出典:kitchenhouse
キッチンは窓をつける人・つけない人で分かれる場所です。
※ぶっちゃけ好みの問題なので、つけなくても全然良いと思います。
【case1】採光メインなら
出典:kitchenhouse
採光目的で窓をつけるなら、カウンターの向こう側に「FIX窓」を設置するのがおすすめ。
すりガラスにすれば、外からの視線も気になりません。
【case2】換気もしたいなら
出典:kitchenhouse
換気を重視するなら、「引き違い窓」や「外倒し窓」などの開け閉めできる窓をつけることになります。
【case3】ペニンシュラ型
出典:kitchenhouse
壁付けのペニンシュラ型キッチンには、壁横の「上げ下げ窓」が相性抜群。
明かりを取り込みながら、換気にも一役買ってくれます。
洗面所・トイレ
出典:TOTO
洗面所やトイレは、窓をつけない人も多い場所です。
しかし、「暗いからつければよかった」という声も多いので、一考の余地アリ。
【case1】洗面所
出典:積水ハウス
洗面所はすべての時間帯で使う場所なので、個人的には窓をつけても良いと思います。
【case2】トイレ
出典:クラシスホーム
トイレの窓は小さめに。
窓が大きすぎると、プライバシーの問題だけでなく、
- 夏はサウナに
- 冬は凍えるような寒さ
になります。
寝室
寝室はベランダやバルコニーの有無で、窓の種類もおのずと決まります。
【case1】ベランダがある場合
ベランダやバルコニーがある場合は、出入りしやすい「引き違い窓」になります。
※分厚い防犯ガラスにしておくと、防犯対策にも騒音対策にもなります。
【case2】ベランダがない場合
出典:重量木骨の家
ベランダがない場合は、採光メインで「すべり出し窓」や「FIX窓」をつけておくのがおすすめ。
空や緑などの景色を切り取る形でつけるのも良いと思います!!
子ども部屋
出典:ナカジツ
リビング同様、明るさと風通しは必要です。定番は腰高の窓を1つか2つ。
※子ども部屋は日中使わないことが多いので、小窓や丸い窓で可愛らしいデザインを楽しむのも◎。
お風呂
出典:クリナップ
お風呂には窓をつけない人が多いです(浴槽のお湯がすぐに冷めてしまうため)。
「窓をつけてよかった!」という人もいますが、つける際はデメリットも慎重に検討しましょう。
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窓の種類のなかで、価格が高いものはどれ?
窓の大きさやサッシ(枠)の素材にもよりますが、基本的には「引き違い窓」が1番安いです。
以下、窓の種類ごとの価格です。
窓の種類 | YKKap | LIXIL |
引き違い窓 (2枚) |
24,750円 | 26,760円 |
縦すべり出し窓 | 23,550円 | 25,720円 |
横すべり出し窓 | 19,440円 | 28,468円 |
FIX窓 | 13,670円 | 14,490円 |
高所すべり出し窓 | 70,000円 | 44,350円 |
※いずれもアルミ樹脂複合サッシ
※2021年6月時点の楽天市場を参照
※価格は窓本体のみ
すべり出し窓やFIX窓はオシャレですが、使えば使うほどお金もかかります。
「引き違い窓」をメインに採用することで、コストも抑えられますね。
ココだけ注意!窓選びの失敗例と後悔ポイント
よくある後悔ポイントも事前にチェックしておきましょう。
①人目が気になり、開けられない
解放感のある大きな窓をつけたけど、隣家や周囲からの視線が気になり、結局カーテンを閉めたまま。
②窓をつけすぎて、家具が置けない
リビングは大開口にしたけど、家具の置き場所が…。「窓があるところに家具は置けない」という基本的なことを忘れていた。
③明るい窓は寝室に不向きかも…
寝室のFIX窓がまぶしすぎて、早めに起きてしまう。せめてカーテンやブラインドをつけれるタイプにすればよかった。
④外開きの窓が、車に当たりそうになる
信じられないかもしれないが、外開きの窓がちょうど駐車スペースの車に当たってしまうため、全開にできない。外開きは外側のスペースも要確認。
⑤お風呂場に窓をつけて失敗
窓のせいで、お湯がすぐに冷める。浴槽をまたがないと届かないため、拭き掃除も大変。
⑥リビングが暗すぎる…
隣家との距離が近く、リビングに掃き出し窓をつけなかった。そのせいでリビングがとっても暗い。
明かり採りの窓をもっとつければよかった。
⑦洗面所に窓をつければよかった
洗面所は毎回電気をつけるのが面倒。人感センサーライトは最低限つけておくべき。
朝は家族みんなが洗面所を使うので、小さな窓くらいつけておけばよかったかな…。
営業マンや設計士に任せると失敗しにくい
ここまで書いておいてアレですが…窓の種類や設置場所などは、基本的にハウスメーカーの営業マンや設計士に任せるのがおすすめです。
窓1つをとっても、住まい全体の
- 断熱性能
- 日射量・日当たり
- 耐震性能
などに関係してきます。
せっかく断熱性能の高いハウスメーカーを選んだのに、「大開口をつけたい!」という要望のせいで、断熱性能がガクッと落ちてしまうなんてのはよくある話。
まずは営業マンや設計士の提案を聞いてから、決めていくのが良いと思いますよ!!
窓は断熱性能もめちゃくちゃ大事です
最後に、窓はデザインよりも断熱性能にこだわるべきポイントです。
なぜなら、窓は家全体のなかで1番熱が出入りしやすい場所だから。窓ガラスは、外壁や屋根よりも熱を通します。
モデルハウスを回る際は、ぜひハウスメーカーごとの窓の性能も聞いてみてください。
関連記事:
最強はどれ?窓の性能を比較。性能ランキングも!
まとめ
場所別のポイント
- 玄関は採光ドア以外に窓を1つ
- リビングはセオリー通り「大きな窓で開放的に」
- キッチン・トイレ・洗面所はお好みで
- お風呂はつけなくていいと思う…
営業マンに任せるべし!!
- 窓は住まいの性能に大きく影響
- 日射量や断熱性能まで考えるのは、素人だと難しいはず…
- 窓の種類や場所は、ハウスメーカーの提案をメインに!!
基本的には、ハウスメーカーの営業マンに
- リビングは開放的にしたい
- 洗面所やトイレを明るくしたい
といった要望を伝えれば、それに合った窓を提案してくれるはずです。
提案がイマイチだった場合には、写真を見せて自分たちのイメージを伝えてみましょ。
気になるハウスメーカーのカタログは揃えましたか?
カタログはいわば教科書のようなもの。カタログを広げて、夫婦で話し合うのも住まいづくりの大切な時間です。
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