積水ハウスの鉄骨と木造で悩んでいる…。どっちがおすすめ?
イズロイエとシャーウッドの違いや、どっちが人気なのかも知りたい。
そんな方に向けて、この記事では積水ハウスの鉄骨と木造の違いをまとめています。
この記事を読めば、
- 鉄骨と木造を決めるポイント
- 耐震性や価格の違い
- それぞれのシェア率
- 外観の比較
なども分かるようになっています。
この記事を書いた人
僕自身、積水ハウスの「イズロイエ」で着工寸前まで進んだ過去があります。
また、イズロイエとシャーウッドの完成見学会にも行き、僕は「シャーウッドが良い」と思った理由も今回は書きます。
【結論】外壁の好みで選んでOK
出典:積水ハウス
まずは結論です。
積水ハウスの鉄骨or木造は、外壁のダインコンクリートとベルバーンの好みで選んでOKです。
実際に、積水ハウスの営業所長さんに聞いたところ、
鉄骨と木造はほとんど一緒。耐震性も断熱性も変わらない。
ほとんどの人がダインコンクリートやベルバーンの好みで選んでいますよ。
といった回答をもらいました。
ただ、これだけでは説得力に欠けると思うので、以下で少し掘り下げていきます。
鉄骨と木造に悩むほどの差はナシ【ほとんど同じ】
積水ハウスのイズシリーズとシャーウッドには、実は悩むほどの差はありません。
- 価格
- 耐震性
- 自由度
- 標準仕様
上記は鉄骨・木造いずれもほとんど同じです。
坪単価や総額はほとんど同じ
構造 | 平均坪単価 | 平均総額 |
鉄骨 | 87万円 | 3,600万円 |
木造 | 89万円 | 3,800万円 |
※数値は住宅産業新聞のデータやHM資料から算出
上記の通り、鉄骨と木造では坪単価や総額はほとんど同じ。
価格は鉄骨と木造を選ぶ決め手にはならない、ということになります。
データの信ぴょう性を補足しておくと、8000棟以上の実例から出した数値になります。
もちろんプランによって「木造のほうが○○万円安くなります」と言われれば、木造を選ぶというのは全然アリです。
とはいえ、大きな価格差はありません。
耐震性能はどちらも業界トップクラス
出典:積水ハウス
積水ハウスの鉄骨と木造は、どちらも業界トップクラスの耐震性能を持っています。
イメージ的には鉄骨のほうが強そうですが、実際は木造も十分すぎるレベルです。
標準で「耐震等級3」
鉄骨・木造いずれも標準仕様で「耐震等級3」を取ることができます。
全壊・半壊ゼロ
積水ハウスの住宅は
- 阪神淡路大震災
- 東日本大震災
- 熊本地震
などでも、全壊・半壊はゼロです(シャーウッドも含む)。
言ってしまえば、鉄骨と木造の耐震性を比較しても、90点か92点かの違いです。
なので、
- 鉄骨のほうが地震に強そうだから…
- 木造は地震に弱そうだから…
といった決め方も、個人的にはあまり意味がないと思います。
自由度や標準仕様も同じ
出典:積水ハウス/ファミリースイート
間取りの自由度や標準設備なども、鉄骨と木造ではほとんど変わりません。
鉄骨と木造どちらでも
- 7m×7mの柱のない大空間(ファミリースイート)
- フラットバルコニー(スローリビング)
などの間取りは可能です。
内観デザインも好みにできます
鉄骨は無機質で、木造は木の質感が出るし、内観は違うんじゃないの…?
という意見もあるかと思いますが、内観も好きなようにできますよ。
出典:積水ハウス
上記画像のように、鉄骨でも「木の質感」を出した内観にできます。
出典:積水ハウス
木造でもスタイリッシュで無機質な感じにもできます。
■ここまでのまとめ
鉄骨と木造は、価格も耐震性も自由度もほとんど同じ!!
※違いを見つけるほうが難しいかも。
【大きな違いは外壁】ダインコンクリートとベルバーン
というわけで、本題に戻ります。
積水ハウスの鉄骨と木造でハッキリ異なるのは【外壁】です。
- 鉄骨:ダインコンクリート
- 木造:ベルバーン
同じ積水ハウスでも、外壁だけはデザインや質感、メンテナンス頻度も異なります。
ダインコンクリートの特徴
出典:積水ハウス
ダインコンクリートは耐久性の高さがウリの、積水ハウスオリジナルの外壁です。
彫りが深く、高級感が出る
ダインコンクリートといえば、彫りの深さから生まれる“陰影の美しさ”です。
一般的なサイディング外壁とは、見栄えや高級感が全く違います。
頑丈で、火災にも強い
ダインコンクリートのもう1つの特徴は、とにかく分厚いこと。
10cm×10cmの小さなダインコンクリートの上に、13トンのローラーを乗せても耐えられるほどの頑丈さがあります。
- ダインコンクリート:厚さ55~60mm
- 一般的な外壁:厚さ14~18mm
→およそ3~4倍の厚さ!!
これだけ分厚い外壁なので、表面温度が900℃に熱せられても、室内側は約100℃にとどまります。
メンテナンスは30年に1回
外壁 | 塗り直し | ボードの目地 |
ダインコンクリート | 30年サイクル | 30年サイクル |
従来のサイディング | 10~15年サイクル | 10~15年サイクル |
ダインコンクリートのメンテナンス費用も大幅に抑えられます。
外壁の塗り直しは足場を組むことになり、1度で100万円以上することもザラですが、そのメンテナンスも半分以下の回数で済みます。
ベルバーンの特徴
ベルバーンは自然素材を焼いて固めた、積水ハウスオリジナルの「陶板外壁」です。
焼き物ならではの「艶(ツヤ)」
ベルバーンといえば、焼き物ならではの艶。高級感とカッコよさを同時に味わえます。
カラーや柄もたくさん用意されていて、ダインコンクリートよりも外観バリエーションは多くなっています。
60年以上の耐用年数
出典:積水ハウス
ベルバーンはメンテナンスフリーの外壁です。
- 焼き物なので燃えない
- 色褪せることもない
- 釘で削っても、釘のほうが削れるほど硬い
1100℃の高温で焼き固められていて、耐久性は業界トップクラスです。
メンテナンスは目地だけ
ベルバーンには塗り直しや張り直しなどのメンテナンスは一切かかりません。
ボードの目地(継ぎ目)が30年に1回のサイクルでメンテナンスが必要になるだけです。
僕が木造シャーウッドを推す3つの理由
実は、数日前にイズロイエとシャーウッド、それぞれの建売住宅を見学してきました。
そのうえで「シャーウッドのほうが良いな」と思った理由が以下の3つ。
- 部屋を広く見せられる
- 断熱性もシャーウッドのほうが上(たぶん)
- ベルバーンのほうが耐久性が高い
順番に解説していきます。
【その1】部屋を広く見せられる
限られたLDKをより広く見せるために、リビングの窓と天井の高さを揃えるのは定番ですよね。
シャーウッドなら場所を問わず、窓と天井の高さは揃えられるようですが…
鉄骨の場合は、高さを揃えられずに「垂れ壁」が出来てしまうケースが多いというのを教えてもらいました。
【その2】断熱性能はシャーウッドのほうが上
積水ハウスの営業マンは「断熱性能も鉄骨と木造は同じ」と言っていましたが、個人的に「それはない」と思っていまして。
そもそも木材よりも、鉄は400倍以上も熱を通しやすい性質があるし…
これまで見た積水ハウスのモデルハウスや完成住宅も、鉄骨だけ「床暖房」がついているケースが多かったからです。
【その3】ベルバーンのほうが耐久性が高い
3つ目の理由は、ベルバーンのほうがメンテナンス費用を削減できるからです。
外壁 | 塗り直し | 目地 |
ダインコンクリート | 30年サイクル | 30年サイクル |
ベルバーン | メンテナンスフリー | 30年サイクル |
ダインコンクリートもかなり耐久性は高いですが、それでも30年ごとに塗装は必要です。
一方のベルバーンは焼き物で色あせることがないので、塗り直しは不要。
将来的に100万円近くのメンテナンス費用を削減できるのも、個人的にはかなり魅力的です。
外観でみる!鉄骨と木造の違い
耐久性はわずかにベルバーンのほうが上ですが、ダインコンクリートも頑丈で耐久性に優れているのは間違いありません。
最終的には【見た目の好み】で決める人が多いので、外観はたくさんチェックしておいて損はないかと思います。
ダインコンクリートの外観
出典:積水ハウス
出典:積水ハウス
出典:Instagram/hironn1128
出典:Instagram/hironn1128
出典:Instagram/g.a.a_home
出典:Instagram/yo_home_1226
ベルバーンの外観
出典:積水ハウス
出典:積水ハウス
出典:Instagram/shawood.house
出典:Instagram/khome0728
出典:Instagram/cham0722
出典:Instagram/cham0722
積水ハウスの鉄骨と木造、割合的に人気なのはどっち?
積水ハウスは鉄骨のシェアのほうがわずかに多いです。
構造 | 年間受注棟数 | 割合 |
鉄骨 (IS&Beシリーズ) |
5,709棟 | 約6割 |
木造 (シャーウッド) |
3,795棟 | 約4割 |
※2018年の販売棟数
2020年現在も、割合的な変化はそこまでないはずです。
そもそも積水ハウスは鉄骨からスタートしているので、鉄骨住宅のイメージを持っている人が多いはず。
そのなかで、シャーウッドがすでに受注の4割を占めているのはちょっと意外!!
鉄骨とシャーウッドの構造の違い|カンタン解説
鉄骨と木造の構造についても、簡単にまとめておきます。
- 鉄骨のサビ問題
- 木造のシロアリ問題
などが気になる方は、ぜひ読み進めてください。
【鉄骨】ダイナミックフレームシステム
鉄骨1・2階建ては「ダイナミックフレームシステム」という、軸組+制震構造で建てます。
7m×8mの柱のない大空間を作れることからも、構造自体はかなり強いことが分かります。
制振装置「シーカス」
出典:積水ハウス
積水ハウスの鉄骨といえば、制振フレームの「シーカス」が有名ですよね。
地震の揺れを熱エネルギーに変換→吸収することで、揺れによる変形を1/2以下に抑えられる制震フレームです。
※シーカスにたどり着くまでに
- 鋼材ダンパー
- オイルダンパー
など、他社が採用している制震フレームを辿っていることもチェック!!
鉄骨なのに「サビない」
「鉄骨はサビないか心配…」という人も多いかと思いますが、積水ハウスの鉄骨はサビません。
入念に3重塗装を施し、表面には「カチオン電池塗装」が施されています。
【木造】シャーウッドハイブリッド構造
木造1~2階建ては「シャーウッドハイブリッド構造」で建てます。
なんだかカッコイイ名前がついていますが、簡単にいうと
- モノコック構造(軸組+耐力面材)
- ラーメン構造(柱と梁を一体化)
をかけ合わせた構造です。
メタルジョイント接合
出典:積水ハウス
柱や梁(はり)を強力な金物で接合。軸組の弱点でもある「接合部の弱さ」を完全にカバーしています。
基礎と柱も直接接合しているので、地震の全方位からの揺れに耐えることができます。
シロアリにも強い
「シャーウッドはシロアリに弱い」といった口コミもよく見られます。
しかし、実際はシロアリにも強いです。
- 基礎の部分にきっちり薬を散布
- 10年点検などで薬をその都度まく
- シャーウッドには土台がない!!
シャーウッドにはシロアリが好んで食べる「土台」の部分がありません。
- 一般的な木造住宅:地面→基礎→土台→柱
- シャーウッド:地面→基礎→柱
こんな感じで、シャーウッドは基礎と柱を直接接合しているので、シロアリ被害にも強くなります。
まとめ:最大の違いは「外壁」です
まとめです。
積水ハウスの鉄骨と木造は、一般的な鉄骨住宅と木造住宅のように大きな差はありません。
実際に、外壁のダインコンクリートとベルバーンの好みで選ぶ人がほとんどです。
「自分たちにどちらが合っているか分からない」という人も、自力で頑張って結論を出さなくても大丈夫です。
モデルハウスで営業マンに聞けば、どちらが合っているのかもすぐに提案してくれますよ!!
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