ハウスメーカーの見積もりが高すぎる…。
かなり予算オーバーしてるけど、どこを削ればいいんだろう?
なんとか予算内におさめたい。
そんな方に向けて、この記事では注文住宅のコストダウンのポイントについてまとめています。
今回は金額が大きい順に、
- 大:およそ100万円
- 中:数十万円
- 小:10万円以下
と分けて紹介します。
いずれも定番の方法なので、ぜひ実践できそうなポイントを見つけてみてください。
▼この記事を書いた人▼
【金額大】コストダウンのコツ6選
まずは大きく減額できるポイントについて見ていきましょう。
①延べ床面積(坪数)を小さくする
最も大きくコストダウンできるのは、延べ床面積(坪数)を小さくする方法です。
ほとんどの住宅メーカーは、延べ床面積に坪単価をかけて建築費用を計算しています。
坪単価60万円の場合 | |
1坪 | 60万円 |
2坪 | 120万円 |
3坪 | 180万円 |
上記のように、1~2坪小さくするだけでも、100万円前後はコストダウンできます。
寝室や子ども部屋を小さくしたり、廊下やホールの無駄なスペースを削るだけで、簡単に2~3坪は小さくできるはずです。
②凹凸の少ないシンプルな建物にする
建物の形を凹凸の少ない「総二階」にすることもコストダウンにつながります。
凹凸が多い建物だと、外壁や下地材の面積が増え、余分にコストもかかる。
対して、総二階は外壁も下地材も柱もすべて最小限で済みます。
すでに間取りをもらっている方も、「このままの感じで総二階の形にできますか?」と設計士さんに聞いてみる価値はアリです。
※最近は総二階でもカッコイイ外観の建物が増えていますよ!!
③いらない設備をとことん削る
設備や建具もコストダウンできるポイントです。
憧れだった設備も、実は「いらなかった」という声が多いケースもよくあります。
- 浴室テレビ
- 勝手口
- 吊り戸棚収納 など
設備だけでも100万円近くコストダウンできることは多いので、本当に必要か?は1度確認してみましょう。
:【270万円節約可】新築のいらない設備20選&導入すべき設備8選
④ベランダ・バルコニーをなくす
ベランダやバルコニーは基本的にハズしてOKだと思います。
洗濯モノも「乾太くん」などの乾燥機で済ませる人が多く、そもそもベランダを使わない家庭も増えています。
アウトドアリビングやBBQ、ガーデニングなどの明確な目的がない場合は、ベランダやバルコニーはナシにしておきましょう。
⑤オープン外構にする
門扉やフェンスのない“オープン外構”にするだけでも、100万円以上のコストダウンにつながります。
※外構のなかでも、門扉・フェンス・カーポートなどは高額。
このあたりは、お金に余裕が出来てからつくる人も多いです。
引き渡し時は「必要最低限の目隠しがあればOK」という考え方もすごく増えていますよ!!
⑥ローコストメーカーや工務店も検討する
最終手段ではありますが、まだ契約を結んでいない人は他の住宅メーカーを検討するのもおすすめです。
というのも、大手ハウスメーカーと工務店では、同じ坪数でも1000万円ほど価格が違うからです。
ブランド志向の大手ハウスメーカーではなく、ローコストメーカーや工務店で贅沢に建てる人も多いので、1つの選択肢として持っておいて損はありません。
【金額中】コストダウンのコツ3選
続いて、数十万円単位の減額につながるポイントを3つ紹介します。
①屋根の形は「切妻」「片流れ」
屋根の形を「切妻」「片流れ」にするとコストダウンにつながります。
最近の主流でもある「寄棟」は、部材も施工費も少し高くなるのが普通です。
屋根関連でコストダウンできないか?は、一度度設計士さんに聞いてみても良いと思います。
②和室を作らない
和室は仕上げ材などが高く、ふすまなどの建具にもコストがかかっています。
和室を作らずに、畳コーナーや洋室に置き換えるだけでも結構な減額が可能です。
③標準仕様から選ぶ
ハウスメーカーや工務店には、安く仕入れられるお得意様のような設備メーカーがあります。
いわゆる“標準仕様”は、こうしたお得意様のメーカーでパッケージ化されている。
逆に、お得意様ではないメーカーの設備などは、そこまで割引率も大きくありません。
「どうしてもこのメーカーのコレがいい!」といった部分以外は、標準仕様から選ぶのが1番お得になります。
【金額小】コストダウンのコツ6選
最後に、10万円以下のコストダウンにつながるポイントを見ていきましょう。
1つ1つの金額は小さいですが、簡単に実践できるモノが多いです。
①施主支給する
エアコン・カーテン・照明などは、自分たちで購入したほうが安く済むことが多いです。
※ハウスメーカーや工務店に頼むと、手数料が加わる分、割高になります。
施主支給のポイントや注意点などは、ぜひ以下の記事を参考にしてみてください。
②窓の数を減らす
窓の数を減らす、窓を小さくする、というのもコストダウンになります。
窓は1つあたり数万円するので、いらない窓がないかどうかは一度チェックしてみましょう。
③子ども部屋は仕切りなしにしておく
出典:Fresco
子ども部屋は将来仕切れるような形で、間仕切りナシのままにしておけば、10万円以上は安くなります。
5帖×2部屋ではなく、10帖×1部屋。
子どもが大きくなるまで広い部屋として使えるので、何かと便利でもあります。
④扉やドアをできるだけなくす
出典:創建ホーム
ドアなどの建具は、1つあたり5万円以上するのが普通です。
扉をなくしても問題のない場所があれば、その分コストダウンになるので、間取り図を見ながら探してみましょう。
例えば…
- シューズクローク
- パントリー など
頻繁に出入りするので、扉をつけても開けっ放しになりがちな場所です。
※ドアの代わりにロールスクリーンをつけておけば、どうしても隠したい時に隠せます。
⑤水回りは1か所にまとめる
キッチン・トイレ・お風呂・洗面などは、なるべく集中させるのが減額のコツです。
それぞれが遠い場所にあると、給排水管を伸ばすためにプラスの費用がかかってきます。
水回りをまとめることで、生活動線や家事動線も良くなるので、間取り図を1度チェックしてみてください!!
⑥壁紙のグレードを見直す
ハウスメーカーや工務店によっては、グレードの高い壁紙が標準仕様になっているところもあります。
その場合は、一般的な壁紙のグレードに落としてもらうことで、10万円近くコストダウンできることもあります。
- グレード高:デザイン性が高く、消臭効果などもアリ
- グレード低:量産品、価格が安い
アクセントクロスなどにはお金をかけて、それ以外は量産品の安いクロスで、というのも全然アリです。
標準仕様の壁紙のグレードについては、1度営業マンに確認してみましょう。
注文住宅のコストダウンを成功させる4つの秘訣
続いて、コストダウンする際に大切な“心構え”を4つ紹介します。
以下のポイントを押さえておくことで、コストダウンが成功する確率はグッと上がるはずです。
①お金をかける部分とかけない部分を明確にする
見積もりを予算内におさめるためには、お金をかける部分とかけない部分をハッキリさせることが大切です。
例えば、来客も使うであろう
- 玄関
- リビング
- 1階トイレ
にはお金をかける。
逆に、家族しか使わない
- 2階トイレ
- 寝室
- 子ども部屋
は最低限にしておく、など。
実際、予算オーバーになる人は、アレもコレも全て欲張りになっていることが多いです。
予算内で満足度の高い家を作るためには、お金の使いどころにメリハリをつけることが重要です!!
②無理なコストダウンの要求はNG
予算内に頑張っておさめたい気持ちは分かりますが、営業マンや設計士にコストダウンを要求しすぎないように注意してください。
そもそも予算オーバーの原因は、施主側の要望やこだわりによるものがほとんど…。
営業マンや設計士が必死に応えようとしているのに、
まだ予算オーバーしてるんですけど…もっと安くできませんか?
と言われると、さすがに営業マンや設計士も嫌なお客さんと思ってしまうかもしれません。
そうなってしまうと、良い住まいが完成する可能性はガクンと下がります。
③ランニングコストやメンテナンス費用も考えて!!
初期費用だけに囚われて、ランニングコストやメンテナンス費用のことを考えないのも危険です。
初期費用を抑えることが目的になってしまうと、5年後10年後にお金がかかり、結果的に高くついてしまうケースも多々あるからです。
例えば、外壁のランクを下げて初期費用を100万円抑えても、10年後20年後のメンテナンスで、それ以上のお金が飛んでいきます…。
それなら最初からメンテナンスフリーの外壁を選んだほうがお得ですよね。
※外壁・屋根など後々メンテナンスが必要になる箇所は、初期費用よりも耐久性を重視したほうが幸せになれますよ。
:10年後がラクになる!プロが選んだハウスメーカーの外壁BEST6
④住みながら完成させるのもアリ
新築時にすべて完成させるのではなく、お金に余裕ができてから完成させていく考え方も大事です。
実際、テレビ裏のエコカラットをDIYする人も多く、外構フェンスなどもお金に余裕ができてからつける人はたくさんいます。
上記2つだけでも初期費用を100万円近く抑えられるので、予算オーバーの人はぜひ検討してみてください。
ケチっちゃダメなポイントもあります
「ここはコストダウンしないほうがいいよ」というポイントも最後に紹介しておきますね。
耐震や防犯などの安全面
耐震性や防犯面を下げてまでコストダウンするのはおすすめしません。
また、間取りの変更などで意図せず耐震性が下がってしまうケースもあるので、逐一設計士さんに聞いておくのがおすすめです。
※どれだけ「地震に強い」をアピールしているハウスメーカーでも、耐震性は1棟1棟違うので注意!!
プライバシーにかかわる部分
コストダウンのために外構工事を削るのもアリですが、隣家や道路からの視線だけはしっかり遮っておいたほうがいいです。
ここにお金をかけないと、外から丸見えの状態で、ずっとカーテンを閉めたまま暮らすことになります。
目隠しのフェンスや植栽が必要な土地なら、必ずその分の予算は確保しておきましょう。
コストダウンできそうなものからコツコツと。
コストダウンできるポイントは、金額が大きいものから小さいものまで、かなりの数があります。
- 延べ床面積(坪数)を小さくする
- 凹凸の少ない建物の形にする
- いらない設備を削る
- ベランダ・バルコニーをなくす
- オープン外構にする
- ローコストメーカーや工務店も検討する
- 屋根の形は「切妻」「片流れ」
- 和室を作らない
- 標準仕様から選ぶ
- 施主支給をする
- 窓の数を減らす
- 子ども部屋は仕切りなし
- ドアはなるべく減らす
- 水回りは1か所に集中
- 壁紙のグレードを見直す
1~3万ほどの減額でも、積み重なれば大きな金額になるので、できそうなものからコツコツやっていきましょう!!
最後に…
すでに実践されていると思いますが、予算を劇的に下げたいなら「相見積もり」が1番有効です。
他社の見積もりを伝えるだけで、300~500万円下がることもザラにある業界なので、まだ実践していない方はぜひ以下の記事を参考にしてみてください↓
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