
断熱性能が高いハウスメーカーってどこ?
気になっているハウスメーカーがどれくらいのレベルなのかも知りたい。
ついでに、断熱性能はどれくらいを目指せばいいのかも教えて欲しい。
そんな方に向けて、この記事ではハウスメーカーの断熱性能ランキングをまとめています。
この記事を読めば、
- 各社の断熱性能ランキング
- 断熱性能を左右する3つのポイント
- 目指すべき断熱性能レベル
なども分かるようになっています。
ぜひ住まいづくりに役立ててください。
この記事を書いた人

【おさらい】断熱性能はUA値とQ値で比較します

ハウスメーカーの断熱性能は、UA値・Q値といった数値で客観的に見ていきます。
UA値とQ値は、壁・床・窓などから“どれだけ熱が外へ逃げていくか”を数値化したものです。
■一般的なのはUA値
省エネルギー基準法の改正により、一般的にはUA値を参考にすることが多いです。
■正確さならQ値
Q値には換気による熱損失なども考慮されているため、より正確な断熱性能を知ることができます。
【Q値】ハウスメーカーの断熱性能ランキング
まずは各社のQ値ランキングから見ていきましょう。
Q値の数値が小さいほど、断熱性能は高くなります。
メーカー名 | Q値 |
FPの家 | 0.44 |
一条工務店 | 0.51 |
日本ハウスHD | 0.94 |
北洲ハウジング | 0.94 |
ヤマダホームズ | 1.28 |
スウェーデンハウス | 1.32 |
住友不動産 | 1.35 |
三井ホーム | 1.51 |
セキスイハイム | 1.60 |
三菱地所ホーム | 1.60 |
住友林業 | 1.83 |
トヨタホーム | 1.86 |
パナホーム | 1.88 |
ダイワハウス | 2.11 |
積水ハウス | 2.27 |
ヘーベルハウス | ? |
ミサワホーム | ? |
※数値は各公式HPを参照。
【UA値】ハウスメーカーの断熱性能ランキング
続いて、各社のUA値ランキングです。
こちらも数値が小さいほど、断熱性能は高くなります。
メーカー名 | Q値 |
FPの家 | 0.16 |
北洲ハウジング | 0.23 |
日本ハウスHD | 0.24 |
一条工務店 | 0.25 |
住友不動産 | 0.42 |
スウェーデンハウス | 0.43 |
住友林業 | 0.43 |
三井ホーム | 0.46 |
セキスイハイム | 0.46 |
三菱地所ホーム | 0.52 |
ミサワホーム | 0.53 |
ダイワハウス | 0.54 |
積水ハウス | 0.54 |
トヨタホーム | 0.56 |
パナホーム | 0.60 |
ヘーベルハウス | 0.60 |
ヤマダホームズ | ? |
※数値は各公式HPを参照
上記表の通り、大手ハウスメーカーの多くは、ZEH基準であるUA値0.6以下を標準仕様でも取れるということになります。
注意!断熱性能ランキングの落とし穴

注意点ですが、この記事も他の方のブログも、UA値やQ値はあくまで参考程度にしておくのがおすすめです。
というのも、各ハウスメーカーが公表している数値には、いくつも落とし穴があるからです。
各社の数値は「アピール」も兼ねている
ハウスメーカーが公式に発表している数値は、研究棟のデータやオプション盛り盛りの建物で計測しているところもあります。
※「本気を出せば、これくらいできるよ?」といったアピールの側面もあるということ。
数値通りの家は建たない
上記に関連しますが、公表しているUA値やQ値はあくまで“モデルになった住宅の設計段階のもの”です。
実際のところは、
- 商品
- 間取り
- 施工レベル
などによって、断熱性能は大きく変化します。
断熱材にしても、大工さんがどれだけスキマなく入れられるかで、気密断熱性は大きく変わってきます。
断熱性能はオプションで上げられる
実は、断熱性能はオプションでいくらでも上げることができます。
気になるハウスメーカーが断熱性能ランキングで下のほうだった…
だからといって、諦める必要はまったくありません。
実際はランキング下位の大手ハウスメーカーも、北海道で建てる場合はトップクラスの断熱性能を実現しています。
断熱材や窓の種類をオプションでランクアップすれば、断熱性能はどうにでもなる、というのも知っておいて損はありません。
夏は涼しく、冬は暖かい家をつくる3つのポイント

夏は涼しく、冬は暖かい。
年中快適な住まいにできるかどうかは、以下の3つのポイントで決まります。
- 断熱材
- 窓
- 換気システム
これらは外気の影響を左右し、住み心地や光熱費などにも大きく関係するポイントです。
断熱材|どんな素材をどれだけ使う?

断熱材は、家を暖かく包んでくれる毛布のようなものです。
断熱材のポイントはただ1つ、どんな素材をどれだけ使うか?です。
- 断熱性能が高い素材でも、薄ければ寒い…
- 断熱性能が低い素材でも、分厚ければ暖かい!!
といった感じ。
ハウスメーカーごとに断熱材の標準仕様は異なるので、
- どんな素材を
- どれくらい使っているか
はしっかり営業マンに確認しましょう。
窓|熱を1番伝えやすいところ

窓は住まいのなかでも、1番熱が出入りしやすいところです。
また大前提として、窓が大きい&数が多いほど、断熱性能も下がります。
また、窓の種類や素材はハウスメーカーごとにバラバラです。
- サッシ(枠)
- ガラスの枚数
- ガラスの間に充填されるガス
これら3つは、窓の断熱性能を大きく左右します。
モデルハウスに行った際は、営業マンにどんな種類の窓を使っているのかも確認しておきましょう。
▼窓のおすすめオプションや性能ランキングは、以下の記事をご覧ください。

換気システム|冷暖房効率や光熱費に影響

出典:パナソニックホームズ
換気システムは、家じゅうの空気を交換するためのシステムです。
※室内のホルムアルデヒドなどを吸い続けて、シックハウス症候群になるのを防ぐため、換気システムの設置は義務付けられています。
実は、換気システムの種類によって、冷暖房効率や光熱費は大きく変わってきます。
種類 | 吸気 | 排気 |
第一種 | 機械 | 機械 |
第三種 | 自然 | 機械 |
空気の出し入れをすべて機械で行うのが「第一種換気システム」。
自然に任せて空気を取り込み、機械で空気を排出するのが「第三種換気システム」です。
第一種のほうが光熱費や空気のキレイさも優れているので、営業マンにどちらが標準仕様かは確認しておきましょう。
高気密・高断熱のメリットデメリット

すでにご存知かと思いますが、高気密高断熱のメリットデメリットについても紹介します。
「なんで高気密高断熱が大切なの?」という方は、ひと通り理解しておくのがおすすめです。
高気密高断熱のメリット
- 冬に暖かい
- 光熱費が安くなる
- 防音効果も高い
- 長生きにつながる
それぞれ簡単に説明していきます。
冬に暖かい
高気密高断熱な住まいは、特に冬場にメリットを感じることが多いです。
- 壁際・窓際のヒンヤリ
- 冷たいスキマ風
などの心配もありません。
光熱費が安くなる
高気密高断熱の住まいは外気の影響が小さいため、冷暖房に必要な電力も小さくなります。
温かい飲み物をガラスのコップに入れるとすぐに冷めてしまうけど、魔法瓶ならずっと温かいのと同じ理屈です。
防音効果も高い
断熱材には防音材の役割もあるので、分厚いほど防音効果も高くなります。
また、気密性が高い住宅ほど、部屋の音漏れや外の騒音も防ぐことができます。
長生きにつながる
高気密高断熱の住まいは室温の変化が少なく、ヒートショックなどのリスクも軽減できます。
室温が安定していると、ストレスも軽減され、睡眠の質も上がるといった研究も数多くありますよ。
高気密高断熱のデメリット
高気密高断熱のデメリットは、ずばり建築コストが高くなることです。
一般的に断熱性能の高いハウスメーカーほど、坪単価なども高くなる傾向にあります。
また、オプションなどで断熱性を上げる場合も大きなコストがかかります。
まずはZEH基準を目安にすべき

断熱性能って、どれくらいのレベルを目指せばいいの?
といった疑問にお答えします。
まずは高断熱の目安になる
- 地域のZEH基準
- 国のHEAT20 G1基準
などを満たしているかどうかを判断基準にするのが良いと思います。
UA値やQ値よりも、こうした基準を目安にするべき理由は2つあります。
【その1】地域に適した断熱性能がある

出典:YKKap
当たり前の話ですが、住宅に求められる断熱性能は、地域によって異なります。
例えば、北海道の断熱仕様は、沖縄ではただのオーバースペックですよね。
UA値やQ値のランキングよりも、国が定めた地域ごとのZEH基準を満たしているかどうかのほうが大切です。
【その2】コスパの面で、ちょうどいいZEH

断熱性能はオプションでいくらでも上げられますが、上げるほどコスパは悪くなります。
どういうことか言うと、
- UA値0.8→0.6
- UA値0.4→0.2
上記2つのパターンは、同じ値段ではできないということです。
あまりにも断熱性能にこだわると、コストが見合わなくなるので、
- ZEH基準を満たしているかどうかを確認
- リビングや洗面脱衣室だけ、窓の性能をUP
といったように、必要なところだけお金をかけるのもおすすめですよ。
まとめ:断熱オタクにならない程度に

まとめです。
断熱性能が高いほど、夏は涼しく、冬は暖かい家になるのは間違いありません。
ただし、こだわりすぎるのも危険ということは知っておきましょう。
断熱性能はあくまで1つの判断基準として、総合的に自分たちに合ったハウスメーカーを選ぶのが失敗しないコツです。
ぜひ断熱性能以外の項目でも、気になるハウスメーカーをそれぞれ比較してみてくださいね。
※大手ハウスメーカー各社の比較は以下の記事をご覧ください。

【無料】気になるハウスメーカーのカタログを集めよう

住まいづくりにおいて、カタログはいわば教科書のようなもの。
これから3000万円以上の買い物をするのに、カタログの1つも持っておらず、勉強していない状況はさすがにマズイかなと思います…。
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