住友不動産ってどんなハウスメーカー?
注文住宅の特徴や坪単価を教えてほしい。
そんな方に向けて、この記事では住友不動産の坪単価や特徴についてまとめています。
他社との違いやモデルハウスレポートなども記載しているので、ぜひ参考にしてみてください。
▼この記事を書いた人▼
住友不動産のモデルハウスにお邪魔して、営業所長さんとお話する機会があったので、その時の内容もまじえて解説しますね。
住友不動産ってどんなハウスメーカー?
住友不動産の特徴をザっとまとめると、以下のようになります。
- スタイリッシュな外観
- 新築高級マンションの設備
- 比較的リーズナブルな坪単価
詳しくは後述しますが、価格を抑えながら、デザイン重視の家を建てたい人向けのハウスメーカーです。
業界最大手の総合ディベロッパー
住友不動産は国内最大手の総合ディベロッパーです。
一戸建てだけではなく、
- 大規模な都市開発
- オフィスビル建設
- マンション事業
- 不動産仲介事業
- リフォーム事業(新築そっくりさん)
など、建築関連の事業を手広くやっています。
グループ会社同士で共有できる部分も多く、マンション事業の設備を注文住宅に安く仕入れられるのが強みです。
経営安定、売上げも好調
大手ハウスメーカーで「住友不動産」の名前を出す人は、正直ほとんどいないと思います。
しかし、企業規模を見ると、実は住友不動産は積水ハウスや大和ハウスに次ぐ大手ハウスメーカーです。
メーカー名 | 資本金 |
1 積水ハウス | 約2,205億円 |
2 大和ハウス | 約1,616億円 |
3 住友不動産 | 約1,228億円 |
4 セキスイハイム | 約1,000億円 |
5 住友林業 | 約326億円 |
6 パナソニックホームズ | 約283億円 |
7 三井ホーム | 約139億円 |
8 トヨタホーム | 約129億円 |
9 ミサワホーム | 約118億円 |
10 ヤマダホームズ | 約90億円 |
※H29年度・各社の公式HPで確認
また、住友不動産の営業利益はここ6~7年でも右肩上がり。一戸建ての着工棟数も年々増えています。
そのため、
住友不動産ってあんまり聞いたことがないから、家を建てるはちょっと不安…
という人も、全く心配ありませんよ。
※平成30年度の戸建て着工棟数は、積水ハウス・大和ハウス・一条工務店に次ぐ第4位。
住友不動産の坪単価と価格|総額いくらで建てられる?
住友不動産の坪単価や価格について見ていきましょう。
以下、モデルハウスで営業所長さんから聞いた情報をベースにしています。
坪単価は70万円前後
「住友不動産の坪単価は40~60万円」と、他のサイトやブログには書かれていますが…
実際は、オプションや工事費用も含めた総額ベースで、坪単価70万円ほどに落ち着くことがほとんどだそうです。
※以下、実際の建築事例の金額です。
延べ床 | 総額 |
50坪 | 3,500万円 (坪単価70万円) |
30坪 | 2,100万円 (坪単価70万円) |
28坪 (平屋) |
2,020万円 (坪単価72万円) |
「坪単価70万円は高い」と思われるかもしれませんが、住友林業や三井ホームなどは坪単価100万円前後です。
また、住友不動産の外観デザインや設備のグレードからすれば、コストパフォーマンスは高いと個人的に思います。
坪数×70万円の予算なら、建てられる可能性大
単純計算で、延床坪数×70万円あれば、住友不動産の注文住宅は建てられます。
坪数 | 総額費用 |
25坪 | 1750万円 |
30坪 | 2100万円 |
35坪 | 2450万円 |
40坪 | 2800万円 |
45坪 | 3150万円 |
50坪 | 3500万円 |
別途、土地代や解体工事に費用はかかりますが、大まかな目安は上記の通りです。
逆に言えば、坪単価60万円におさめようとすると、結構カツカツな家になるかも…。
住友不動産の価格が安い理由
大手ハウスメーカーなのに比較的坪単価が安い理由を、実際に住友不動産の社員さんに聞いてきました。
理由は以下の3つでした。
- 建材や設備を安く仕入れられる
- CMなどの広告宣伝費はカットしている
- スタッフは少数精鋭
建材や設備を安く仕入れられるのは、マンションやリフォームも手がける総合ディベロッパーならではですね。
また、「住友不動産の注文住宅のCMは見たことがないなー」と思っていましたが、やっぱり広告宣伝費は削っているとのことです。
住友不動産の注文住宅の保証
住友不動産の保証は必要最低限の水準となっています。
- 最大30年間の長期保証
- 初期保証10年
- 10年ごとに有料メンテナンス工事
大手ハウスメーカーというよりは、ローコストメーカーや工務店と同じ保証水準です。
このあたりは建ててから後悔しやすいポイントなので、事前に把握しておきましょう。
メンテナンス費用もそこそこかかります。。
10年ごとの有料メンテナンス費用も、実際に聞いてきました。
期間 | メンテナンス費用 |
10年目 | 117万円 |
20年目 | 195万円 |
30年目 | 312万円 |
上記はあくまで40坪の試算データですが、30年間でおよそ600万円のメンテナンス費用がかかります。
外壁や屋根を高耐久のものにグレードアップすれば、30年間で220万円ほどメンテナンス費用は安くなります。
坪単価が安い分、こうして住んでからの維持費は少しかかる点には注意です。
住友不動産の注文住宅の特徴
続いて、住友不動産の注文住宅の特徴を紹介します。
坪単価70万円は適正価格なの?住友不動産を選ぶメリットって、何だろう…
といった方は、ぜひ読み進めてください。
とにかくスタイリッシュ!
住友不動産といえば、他社が真似できないようなスタイリッシュな外観が大きな特徴です。
言ってしまえば、【スタイリッシュな都市型住宅】は住友不動産の専売特許みたいなもの。
外観デザインだけで住友不動産に決める人もたくさんいます。
高級マンションの設備が標準仕様
住友不動産の注文住宅は、高級マンションの設備が標準仕様です。※レジデンシャルスタイルとも呼ばれます
- セラミックトップのキッチン
- オリジナルの洗面化粧台
- お風呂、トイレ…
などなど。
設備には住友不動産の新築高級マンションで使われているものが並びます。
※もちろんPanasonicやリクシルなどのメーカーも選べます
断熱性能の高い木造住宅
実は、住友不動産の注文住宅は断熱性能も高いです。
※断熱性が高いほど、夏は涼しく冬は暖かい家になります。
参考までに、断熱性能の目安となるUA値ランキングは以下の通りです。
メーカー名 | UA値 | Q値 |
一条工務店 | 0.25 | 0.51 |
住友不動産 | 0.42 | 1.35 |
住友林業 | 0.43 | 1.83 |
セキスイハイム | 0.46 | 1.60 |
三井ホーム | 0.46 | 1.51 |
ミサワホーム | 0.53 | ? |
積水ハウス | 0.55 | 2.27 |
トヨタホーム | 0.56 | 1.86 |
※UA値・Q値は断熱性能を示す数値(数字が小さいほど熱が逃げにくい)。数値は各メーカーの公式HPを参照。
住友不動産の住宅は、大手ハウスメーカーのなかでは一条工務店に次ぐ断熱性能を持っています。
断熱オタクと呼ばれる人たちにさえ、住友不動産の断熱性能の高さはあまり知られていません。
世間のイメージよりも、住友不動産の注文住宅は快適ですよ。
SE制度(セールスエンジニア制度)
住友不動産では相談から引き渡しまでを1人の担当者がサポートする一貫体制を取っています。
基本的にはずっと1人の担当者と打ち合わせを進めるので、「営業と設計で言ってることが全然違う」という事態にもならないのが良いところ。
※逆に「良い家が建つかは担当の人次第」とも言えますが。
長期優良住宅や耐震等級3も標準対応
住友不動産の注文住宅では
- 長期優良住宅
- 耐震等級3
なども標準対応しています。
坪単価は比較的リーズナブルですが、性能自体は大手ハウスメーカーそのものです。
住友不動産の注文住宅の口コミ評判
一条工務店と悩みましたが、キッチンやお風呂などの設備を重視したかったので、住友不動産を選びました。
設備面は他のハウスメーカーよりもグレードが高くて、住友不動産の一強だと思います。
営業マンの対応がとにかく良かった。ごまかしがなく、金額や間取りなどもその場しのぎにしない点が素晴らしかったです。おかげで全て納得したうえで家を建てられました。
住友不動産では設計士やコーディネーターとの関わりが皆無ですが、その分営業マンの質が高く、建築士免許を持っている人も多いです。
当たりハズレはあるものの、営業マンと長くお付き合いしたい人にはおすすめですよ。
住友不動産は営業マンの仕事のウェイトがかなり大きいため、言ってしまえば営業マン次第です。
良い営業マンに当たれば、すごく良い家づくりができると思うし、ダメな営業マンに当たれば、家づくりそのものが崩壊しますね…。
注意すべきは施工レベルとアフターサービス
あえて悪い評判をピックアップすると、「契約したあとの対応が悪い」という声が多く見られました。
あくまで口コミベースですが、「住友不動産は建てたら終わり」というイメージを持っている方も少なからずいるようです。
とはいえ、こうした口コミは基本的にどのハウスメーカーでもあります。
住友不動産は大手ハウスメーカーより坪単価が20~30万円ほど安いので、その分アフターサービスの差が目立つのかもしれませんね…
住友不動産の注文住宅のラインナップ
さて、住友不動産の注文住宅は商品ラインナップもかなり豊富です。
- J-URABAN(主力シリーズ)
- BREATH(欧米or和風スタイルの邸宅)
- WORLD DESIGN(世界の外観スタイル)
などなど。
商品ごとの性能や設備はほとんど同じなので、好みの外観デザインで選ぶ感じになります。
J-URABAN(ジェイ・アーバン)
住友不動産の看板シリーズともいえるのが、スタイリッシュな都市型住宅「J-URABAN」です。
住友不動産の代名詞でもある美しいマリオンガラスに、フラット屋根と無機質な外壁を組みわせたスタイリッシュなデザインが人気を集めています。
J-URABAN COURT(ジェイ・アーバンコート)
J-URABANの片流れ屋根Ver.の「J-URABAN COURT」。
太陽光をのせるなら絶対にこっち!と営業所長さんも言っていました。
外観はJ-URABANよりも少しモダン寄りになります。
J-RESIDENCE(ジェイ・レジデンス)
「J-RESIDENCE」は住友不動産が近年ずっと推している商品です。
他の商品との違いは、
- 寄棟屋根
- 胴差し(1階と2階の間の水平ライン)
- 化粧柱(外壁の茶色い柱)
などなど。
J-URABANよりも落ち着いたデザインなので、郊外に行くほど「J-RESIDENCE」のモデルハウスも多くなります。
※ちなみに「J-RESIDENCE」は、建物2階の4角にあるインナーバルコニーをベースに開発された商品。
住友不動産のモデルハウスに行ってみた!
この記事を書くにあたり、実際に住友不動産のモデルハウス】を見学してきました
こちらのモデルハウスは、落ち着いたデザインと深い軒が印象的な【J-RESIDENCE】です。
【J-RESIDENCE】はザ・木造といったイメージがありましたが、実物は思っていた以上に“どっしりとした重厚感”がありました。
キッチンです。
個人的には黒とグレーのスタイリッシュなデザインが好みなのですが…この茶色と白の配色もアリだなと思いました。
カップボードの大きさはモデルハウスサイズなので、あまり参考にならないかもしれませんが…
「ブラウンでも鏡面仕上げにすれば、こんなにもスタイリッシュになるんだ」というのは勉強になりました。
さすがスタイリッシュを極めた住友不動産。
お風呂です。横長の3面鏡が標準仕様で、鏡を減らせば値段も安くなるそうです。
※お風呂はPanasonic、積水ホームテクノ、ノーリツの3つから選択可能。
リビング横の階段を上がりまして…
2階の廊下です。
廊下のクロスはいたって普通ですが、それでも広くておしゃれに見えるのは「廊下の幅を広くしているから」とのこと。
右手に見えるのが小屋裏収納に続く階段です。
2階の主寝室はこんな感じ。(子連れ家族がベッドで暴れた形跡アリ…笑)
「寝室もホテルライクで良いなぁ」と思いました。
そして、やはり気になるのが奥に見えるインナーバルコニーですよ。
【J-RESIDENCE】の代名詞でもあるインナーバルコニー。
この日は雨でしたが、軒が深いので、バルコニーはほとんど濡れていませんでした。
インナーバルコニーは2階の角に設置されているので、隣の部屋からもアクセスできます。
実際のところ、インナーバルコニーは費用も高く、使用頻度も少ないので、その分部屋を広くしたいという人が多いそうですが…。
“ホテルライクな生活感のないデザイン”で、住友不動産らしさは随所に感じられましたよ。
住友不動産の営業マンの対応
あくまで今回常駐していたスタッフさんの印象ですが、すごく親切に対応してくれました。
同じ展示場内にある積水ハウスや一条工務店は、呼び込み営業をしていましたが、住友不動産はどっしり構えている感じ。
「来るものは拒まず、去るものは追わず」といった余裕のあるスタンスで、室内もじっくり見ることができました。
住友不動産の注文住宅は値引きできる?
値引きの金額は「そもそも営業マンがどれだけ利益をのせて見積もったか」によるので、実際はあまり参考になりませんが…
住友不動産は総額の5%くらいまでなら値引きできる可能性アリとのことです。
値引きや安く建てるコツ
住友不動産で費用を抑えたいなら
- 決算期(2月~3月末)
- 住まいるフェスタ
- 相見積もり
などを利用しましょう。
決算期は値引きキャンペーンをやっているので、何も言わなくてもキャンペーン価格を適用してくれます。
また、イベントの「住まいるフェスタ」で契約すると、
- キッチンはサービス
- 太陽光発電の設置無料
などなど、かなり大きなサービスがついてくることもあります。
あとは、住まいづくりでは欠かせない相見積もりですね。
住友不動産以外のハウスメーカーからも見積もりをもらうことで、大きな値引きも可能になります。
▼相見積もりの詳しいメリットと手順▼
住友不動産の注文住宅の工法について
住友不動産の注文住宅は、以下の3つの工法から選択可能です。
- 2×4工法(ツーバイフォー工法)
- 2×6工法(ツーバイシックス工法)
- ウッドパネル工法
2×4工法はサイコロのような6面体で家を支えます。
一般的な在来工法よりも地震に強く、断熱性・気密性も高いのが特徴です。
「ウッドパネル工法」は、一般的な軸組工法に耐力壁を組み合わせて建てる方法です。
- 制振装置
- 高倍率耐力壁
などが標準設備されています。
▼工法についてまとめた記事はこちら▼
【まとめ】住友不動産の注文住宅はこんな人におすすめ
まとめです。
住友不動産は以下のような人におすすめのハウスメーカーです。
積水ハウスや住友林業で建てられるほど資金に余裕はないけど、それなりに立派な家が欲しい。
おしゃれな外観にしたいし、キッチンや洗面化粧台もできればグレードの高いものがいいなぁ…。
住友不動産の良さは、費用を抑えながらも、立派な外観と内観が手に入るところです。
設備や外観のおしゃれさにこだわりたい人は、前向きに検討してみる価値アリですよ!
住友不動産のカタログ、ちゃんと揃えましたか?
住友不動産のカタログは、ちゃんと手元にありますか?
カタログはいわば、住まいづくりの教科書のようなもの。
これから3,000万円以上の大金を支払うのに、検討しているハウスメーカーのカタログにさえ目を通していないのは、さすがにマズイですよ…。
住友不動産のカタログにもいろいろ種類があり、ホームページやSNSに載っていない情報もたくさんあります。
まだカタログを持っていないのなら、ホームズくんでおなじみの「ライフルホームズ」などで、他のハウスメーカーもあわせてカタログを揃えておきましょう。
ライフルホームズ(公式サイト)
気になるハウスメーカーのカタログは揃えましたか?
カタログはいわば教科書のようなもの。カタログを広げて、夫婦で話し合うのも住まいづくりの大切な時間です。
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