新築の屋根って、どれがおすすめ?選び方や見るべきポイントも教えて欲しい。
そんな方に向けて、この記事では新築マイホームの屋根の選び方を解説しています。
この記事を読めば、
- どんな種類の屋根を選べばいいか?
- 10年後に家計がラクになる屋根選び
- 屋根がおすすめのハウスメーカー
なども分かるようになっています。
ぜひ参考にしてみてください。
▼この記事を書いた人▼
ちなみにこの記事を書いている僕は、某大手ハウスメーカーの現役社員です。
業界のリアルな情報も交えながら、今回も分かりやすく解説していきますね。
屋根選びで見るべきポイント5つ
屋根選びで見るべきポイントは以下の5つです。
- 初期費用
- 将来の塗り直しコスト
- 汚れにくさ
- 重さ(=耐震性)
- デザイン性
上記の中でも特に意識してほしいのが②将来の塗り直しコストです。
屋根を初期費用の安さだけで選んでしまうと、住んでから後悔するかもしれません。
そのあたりを深堀りしていきます。
屋根はメンテナンスが必要なパーツ
そもそも屋根の役割は、雨や紫外線から家を長期間守ること。
どんな屋根でも少しずつ汚れたり、劣化していくため、いずれはメンテナンスが必要になります。
放置していると雨漏りすることもあるので、「屋根はメンテナンスが必要だ」ということは知っておいてください。
メンテナンス費用は想像以上に高額。。
「メンテナンス費用くらい払うよ」と思っているそこのあなたは要注意。
屋根のメンテナンス費用は思っている以上に高額です。
イメージ的には
30坪:1回につき約100~150万円
といった感じ。
100万円を超える金額が10~15年サイクルで必要になることが多く、子どもの学費などと被り、生活が苦しくなることもたくさんあります。
メンテナンス性の高い屋根がおすすめ
出典:積水ハウス
初期費用の安さだけで屋根を選ぶと、あとで多額のメンテナンス費用がかかることになります。
というわけで、個人的にはメンテナンス性が高く、あとでお金がかからない屋根を選ぶのがおすすめです。
もちろんメンテナンス性の高い屋根は初期費用も若干高くなりますが、トータルコストで見ると
メンテナンス性の高い屋根<初期費用の安い屋根
になります。
トータルでみるとお得なので、屋根は初期費用をかけてもいいパーツですよ。
おもな屋根材は3種類!特徴と費用まとめ
注文住宅で使用される屋根材はおもに3種類です。
それぞれ初期費用やメンテナンス性が異なるので、ひと通りチェックしておきましょう。
瓦屋根|耐久性No.1
日本伝統の「瓦屋根」は、現在の注文住宅でも人気の屋根材です。
瓦=和風をイメージする人も多いですが、北欧・南欧の家に合う「洋瓦」やモダンな家に合う瓦など、デザインは豊富にあります。
メリットは「長持ち」
瓦屋根の最大のメリットは50~100年は持つ耐久性の高さです。
今は「防災瓦」がポピュラーで、地震や台風がきてもビクともしないので、よっぽどのことがない限り、張り替え不要です。
デメリットは「重さ」
瓦屋根は他の屋根材よりも重いです。
その重さのせいで、地震の際に外壁が欠けたり、壁紙が剝がれたりすることがあります。
屋根の重さは少なからず建物にも負荷をかけている、という点は知っておいてください。
スレート屋根|初期費用No.1
スレート屋根は、多くのハウスメーカーで標準仕様になっている最もポピュラーな屋根材です。
基材にはセメントを使用しており、メーカーによっては
- コロニアルグラッサ
- カラーベスト
と表記されることもあります。
メリットは「価格の安さ」
スレート屋根は最も初期費用が安い屋根材です。
メンテナンス頻度や屋根の性能をそこまで気にしない人は、素直にスレート屋根を選ぶことになるかと思います。
デメリットは「メンテナンス費用」
スレート屋根は10~15年おきに塗り直しが必要になります。
放っておくと、変色やコケの発生が進み、取り返しがつかないことになるので、これは必要経費。
また、スレートは軽い素材なので、強風や地震でヒビ割れてしまうこともあり、その場合もメンテナンス費用が発生します。
ガルバリウム鋼板|万能型の屋根材
ガルバリウム鋼板はアルミニウム・シリコン・亜鉛などをコーティングして錆びにくくした金属製の屋根です。
パッと見て「ガルバリウムだ」と分かる見た目になっています。
メリットは「バランスの良さ」
ガルバリウム鋼板はいわば“万能型の屋根材”です。
初期費用も安く、軽くて地震に強い。耐久年数も長く、メンテナンス性も高い。
デザインが好みなら、選ばない理由はないほど、欠点の少ない屋根材です。
デメリットは「雨音」「サビ」
ガルバリウム鋼板は金属ということもあり、雨音が響きやすいのは難点です。
うるさくて眠れないほどではありませんが、コツンコツンという音はします。
また、金属製でサビに弱いため、塩害地域では採用できません。
屋根と外壁はセットで選ぶとうまくいく!!
これは絶対に押さえておいてほしいのですが、屋根と外壁はセットで考えるのがすごく大切です。
具体的には、屋根と外壁はメンテナンス時期が一緒になるような素材を選びましょうということです。
屋根と外壁のメンテナンスには足場が必要
屋根や外壁のメンテナンスは100~150万円かかるのが普通です。
このなかには足場代30万円程度も含まれており、屋根と外壁のメンテナンスを別々に行うと、足場代もそれぞれ発生し、割高になります。
足場代は1回で済ませよう
屋根と外壁のメンテナンスを同時に行うことで、足場代などの費用は抑えられます。
屋根と外壁のメンテナンス時期を揃えるためには、
- どちらもメンテナンス性の高いものを選ぶ
- どちらも初期費用を抑えて10年単位でメンテナンスしていく
の2通りになります。
具体的な組み合わせは以下のような感じ。
屋根 | 外壁 |
タイル | 瓦 |
ガルバリウム | ガルバリウム |
スレート | 窯業系サイディング |
ちなみに、おすすめは屋根も外壁もメンテナンス性の高いものを選ぶパターンです。
初期費用はやや高くなりますが、後々のメンテナンス費用を考えると、トータルではお得になりますよ。
▼おすすめの外壁材はこちら▼
>>10年後がラクになる!プロが選んだハウスメーカーの外壁BEST6
屋根の形は4種類!どれにする?
さて、注文住宅の屋根は「形」でも4種類に分かれています。
素材ほど性能に差はないので、形は基本的にはデザインで選んでOKです。
4つの形それぞれの特徴を簡単に紹介していきます。
①切妻屋根(きりづま)
切妻屋根(きりづまやね)は、いわゆる「三角屋根」です。
昔に比べると選ぶ人は減ったような気もしますが、まだまだハウスメーカーの商品ラインナップにも並んでいます。
②寄棟屋根(よせむね)
寄棟屋根(よせむねやね)は、最近の新築住宅の定番になりつつある屋根です。
屋根の最上部から4方向に下がった面があり、落ち着いた高級感のある外観になります。
③フラット屋根(陸屋根)
フラット屋根(陸屋根)は、文字通り水平な屋根です。
勾配がある他の屋根とは違い、シャープでスタイリッシュな外観になります。
ルーフバルコニーや屋上も作りやすいのが特徴です。
「屋根が水平だから、雨水が溜まって雨漏りしそう…」と思われがちですが、キッチンのシンクみたいに微妙に傾斜がついているのでご安心を。
④片流れ屋根(かたながれ)
片流れ屋根は、切妻屋根を真っ二つにしたような片側だけの屋根です。
スタイリッシュな見た目はもちろん、太陽光パネルを乗せやすいのも良いところ。
屋根の形 | 特徴 |
切妻屋根 | 三角屋根。流行りは過ぎたかも? |
寄棟屋根 | ザ・定番。落ち着いた雰囲気。 |
フラット屋根 | スタイリッシュ。屋上利用も。 |
片流れ屋根 | シャープな見た目。太陽光発電。 |
屋根の形で外観イメージはかなり変わるので、自分たちの好みは早い段階でハッキリさせておきましょう。
屋根がおすすめのハウスメーカー3選
最後に、優れた屋根をもつハウスメーカーを3つ紹介します。
屋根自体がハウスメーカーを選ぶ決め手にはならないと思いますが、検討中のハウスメーカーが以下に該当する場合は、プラス要素として捉えてOKです。
セキスイハイム/ステンレス鋼板
フラット屋根の代表的なハウスメーカーであるセキスイハイム。
屋根材にはメンテナンスと耐久性に優れた金属の「ステンレス鋼板」という素材を使用しています。
外壁タイルもメンテナンスフリーなので、住んでからのメンテナンスコストが大幅に削減できるハウスメーカーです。
ステンレス屋根は標準仕様なので、オプション料金もかかりません。
>>【最新】セキスイハイムの坪単価とリアルな見積もり12件を公開
一条工務店/大容量のソーラーパネル
出典:一条工務店
一条工務店の屋根には、とにかく大量のソーラーパネルを乗せることができます。
小さな建物でもパワフルに発電(売電)できるのは、他社にはない強みです。
太陽光発電にかかる初期費用をゼロにして、月々の売電払いにできる「夢発電」もあるので、太陽光導入を考えている方は要チェックです。
ヘーベルハウス/屋根なし&屋上利用
番外編として、ヘーベルハウスは屋根なしの
- 屋上
- 空付き2階バルコニー
などを標準プランで提案してくれるハウスメーカーです。
ヘーベルハウスで建てた人の7~8割が屋上や空付きバルコニーを採用しているので、興味がある方はぜひ!!
まとめ
屋根選びのポイント
- 初期費用
- 将来の塗り直しコスト
- 汚れにくさ
- 重さ(耐震性)
- デザイン性
屋根材3種類の特徴
- 耐久性なら「瓦」
- 初期費用の安さなら「スレート」
- バランス型なら「ガルバリウム」
メンテナンス費用を安くするなら
- 「瓦」「ガルバリウム」を選ぶ
- 外壁もメンテナンス性の高いものを選び、足場代を節約
→屋根や外壁は初期費用をかける価値アリ!!
最後に注意点ですが、ハウスメーカーによって、選べる屋根の形や素材はある程度決まっています。
ハウスメーカーを決める前に、フラット屋根or勾配屋根くらいは家族で話し合って決めておいてくださいね。
それではまた!
新築の屋根に関するよくある質問
定期点検を行ったうえで、色褪せ・破損・ズレなどがある場合は適宜補修していく形になります。補修しないと内部に浸水する恐れもあるので、必要経費と思っておきましょう。
おしゃれかどうかは好みの問題ですが、とりあえず軒を長くすると外観全体がオシャレに見えます。オプションで可能なので、これはぜひ。
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